株式会社ライデンフィルム
大人気アニメーションの制作現場を支える大容量ストレージ
入口にズラリと整列する東京卍會のユニフォーム。ここは2021年のアニメ放映開始から、今も人気の勢いが止まらない『東京リベンジャーズ』などを製作するアニメスタジオ、株式会社ライデンフィルム様のオフィスです。ニューテックCloudyⅣ NASをご導入いただき、今年レプリケーションのために追加でもう一台、Arcserve Replication/High Availability 18.0を導入させていただきました。製品をお選びいただき、運用をご担当されている、コーポレートサービスグループ総務システムセクションの加藤祥如様にお話を伺いました。
- 導入いただいた製品
- ご導入前の課題
- ニューテックを選んだ理由
- ディスクを全数検査でチェックしているという点。
『ニューテックの製品で一番信頼をおける部分は、HDDの全数検査を実施しているところ。箱から出して初めて火を入れるHDDなんて怖くて使えません。』
この導入事例は、去る2023年10月12日、ライデンフィルム様オフィスにお伺いし、今年ご導入いただいたCloudyIV NASおよび私たちニューテックについてインタビューさせていただいた内容を記事にしたものです。
ファイルサーバはどのような部署で、どのくらいの数のユーザー様にご利用いただいていらっしゃるのでしょうか?
主に制作部門で使用しており、部署を跨いで約280名のユーザーがCloudyⅣ NASにアクセスしています。セクションにより勤務時間が異なるので、一度に280ユーザーのアクセスが集中するような環境ではありません。ファイルサーバに保存しているのは、アニメの制作データです。完全パッケージされた作品もこのNASに保管されています。
これから放送される作品もCloudyⅣ NASの中にあるのですね!感激です。ところで、クリエイターの皆様が作業しているクライアントマシンはやはりMacが多いのでしょうか?
いえ、ほとんどWindowsです。認証もADを使っていますので、クライアントもWindowsが都合がよいです。
280名のユーザー様からNASの使い勝手に対して苦情など出ていませんでしょうか?例えばアクセスが遅いとか…
普通に使えて当然、ちょっと遅いと文句を言われるのは情シスの定めですので、ユーザーから叱られることはあっても褒められることはなかなか無い。これを踏まえて苦情がでないということは、概ね満足して使ってもらえているのではないかと思います。
アニメ作品完成品1本のデータサイズとはどのくらいになるのでしょうか?
フレームレート24fpsで約20TBくらいです。ちょっと前まで5TBくらいだったのですが、ここはもう上がっていく一方ですね。
ご導入いただいたCloudyIV NASの実効容量が約260TBくらいだと思いますので、ディスクがいくらあっても足りませんね!CloudyIV NAS以外でお使いのファイルサーバはどんなものがあるか教えていただけますか?
200TBクラスのLinuxベースのNASを3台運用中です。Windowsはスナップショットの上限値として64TBがボリュームの最大値ですので、大きなボリュームが欲しくてLinuxも使っています。次の導入では、ペタバイトクラスのストレージを視野に入れています。
全てオンプレですか?
現状ではほぼオンプレで一部クラウドを導入しています。クリエイターの作画環境や素材の読み込み速度だと現状のクラウドではラグの発生が多く見込まれます。まずはオンプレミスとして高速・安定した動作を中心にネットワーク環境の整備が必要になると考えています。
ライデンフィルム様オンプレミス制作環境構成図
今後もオンプレメインでの運用をお考えでしょうか?またバックアップの環境についても教えていただいてよろしいですか?
オンプレファイルサーバからLTOテープへのバックアップを行なっていますが、将来的な構想としては、オンプレのペタバイトストレージ => データセンター => クラウドのルートでバックアップを行うことを考えています。
最後に、ニューテックのストレージをお選びいただいた一番の理由をお聞かせ下さい。
ずばりHDDの全数検査を実施されているところです。2000年代初頭、某メーカーのHDDがファームウェアの不具合で一斉にアクセス不能となるという影響範囲の大きな事件があり、私はそれを当時の現場で実体験しました。(ライデンフィルム社とは無関係です)バラバラと故障アラートを出し、データロストしてゆくHDD。本当に恐ろしい経験でした。だから箱から出したばかりで一度も回っていないHDDなんて恐ろしくて使えない。そこをニューテックは抜き取り検査でなく全数行なっているというのは本当に信頼のおけるものだと思いました。企業努力がすごいと思います。
インタビューを終えて
主にオンプレのストレージを取り扱う私たちは、クラウドとは住み分けが肝心と考えていますが、オンプレとクラウドを適材適所に配置するという構想で、ライデンフィルム様のオンプレ環境に製品を最適と選んでお使いいただけることは、とても励みになりました。また、ディスク検査にお褒めのお言葉を嬉しくありがたく頂戴したいと思います!これからもニューテックは、加藤様のご期待に背くことなく、品質を担保出来る製品をご提供できるよう努力邁進して参ります。本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただき誠にありがとうございました!
CloudyⅣ NASを運用中のラックを背に立つライデンフィルム加藤様(右)とニューテック営業担当増田(左)
株式会社ライデンフィルム様Webサイト
Cloudy シリーズ その他の導入事例
横浜市立横浜総合高等学校様
京都大学大学院薬学研究科 構造生物薬学研究室
北海道大学 理学研究院 地球惑星科学部
CloudyIV NAS/Windows Server 2019 IoT Standard
CloudyIV NASは10Gbps NICをオンボードに標準搭載した、弊社のベストセラーNAS製品です。
1GbE、10GbE、から InfiniBand、100GbEまでの各種高速ネットワークのオプション追加が可能で、強化されたネットワーク環境にも対応可能となっています。拡張筐体を併用することでペタバイトクラスのストレージを安価に構成することが可能です。
また、SMBのリモートダイレクトメモリアクセス(RDMA)ハードウェアサポートを使用することで、サーバのCPUに負荷をかけない高パフォーマンスの記憶域機能を実装できます。RDMAおよびSMBによって、高価なファイバーチャネル記憶域ネットワーク(SAN)を使用しなくても、エンタープライズクラスのパフォーマンスが得られるようになります。 SMBクライアントとファイルサーバ間で複数のパスを使用できる場合、ネットワーク帯域幅とネットワークフォールトトレランスを集約することができます。
(2023/11/30)