農林水産省農林水産研究計算センター
農林水産省農林水産研究計算センターは、農林水産試験研究の情報流通基盤としての電子計算機共同利用の推進を図るため農林水産省農林水産技術会議事務局筑波事務所に設置されています。この農林水産研究計算センターのシステムは、科学技術計算システムとネットワークサービスシステム、そして、ネットワークライブラリシステム、研究情報公開システム、農学情報資源システムの5つの部分によって構成され、大規模スカラ演算サーバやベクトル演算サーバ、PCクラスタサーバ群及び10ギガイーサーネットなどの高速ネットワーク設備を配置し、世界的にも最先端の試験研究情報システムの一つです。
- 導入いただいた製品
- ご導入前の課題
- ニューテックを選んだ理由
大規模ファイルシステム
農林水産省農林水産研究計算センターは、農林水産試験研究の情報流通基盤としての電子計算機共同利用の推進を図るため農林水産省農林水産技術会議事務局筑波事務所に設置されています。この農林水産研究計算センターのシステムは、科学技術計算システムとネットワークサービスシステム、そして、ネットワークライブラリシステム、研究情報公開システム、農学情報資源システムの5つの部分によって構成され、大規模スカラ演算サーバやベクトル演算サーバ、PCクラスタサーバ群及び10ギガイーサーネットなどの高速ネットワーク設備を配置し、世界的にも最先端の試験研究情報システムの一つです。
それをベースにした農林水産省研究ネットワーク(通称:MAFFIN)は、全国に所在する100近い試験研究拠点を光ファイバーやATMメガリンク・フレームリレー、専用線ISDN等でWAN(広域エリア・ネットワーク)接続し、農林水産試験研究に必要な汎用データを国内の研究者のみならず、広く世界中の農林水産関係試験研究者にも開放しています。
今回ご導入頂いたのは、MAFFINのファイルシステム用外付けストレージで、ニューテック主力商品の一つであるIDEベースRAID―Confidence ATAII 2UラックマウントFCモデルを計120台納入させて頂きました。
システム構成として、富士通製Sun互換機PRIMEPOWER200計15台に、Confidence ATAII RAIDを8台ずつディジーチェーン接続し、大容量ファイルシステムを構築しました。高速データ転送を図るため、ディスクストレージとファイルサーバの接続にはFC、バックボーン及びファイルサーバ同士の接続にはギガビットイーサーが用いられています。
総容量60TBにも上るディスクストレージに蓄積されるデータの中身は、地球観測衛星画像データや、バイオインフォマティクス関連データ、気象観測データが主で、所謂解析前の「生データ」と解析データがそれぞれ半分ずつ占めています。
セキュリティー処理(SSL)を施されたインターネット通信で、利用者が特定のプロジェクト単位で研究情報を蓄積・共有・公開する仮想的研究室機能(バーチャルラボシステム)の提供や、計算センターの各システムと連携して計算、統計処理、グラフ、可視化等の処理が行える他、ディスクストレージをパソコン・サーバのローカルディスクとして提供し、簡易な操作でのデータ収集や共有サービスも提供しています。
システム選定に当たり、限られた予算範囲内で高速・高信頼性の大容量ディスクストレージが必要とされ、海外大手ベンダーも参画した一般入札でニューテック製品が採用されました。
採用理由として、優れた費用対効果や運用管理の容易性が指摘される一方、ストレージ専業ベンダーとして20年以上に亙る業歴や、迅速で小回りの利く保守・サービス体制が高く評価され、今回の採用は、「対投資効果の最適化の結果だ」とのことです。
「システム導入に関して、そもそもここ筑波学術エリアは、海外ベンダーも含め多数のITベンダー又はSIが頻繁に出入りしている激戦区で、非常にオープンな導入環境と言える。今回の案件についても米国の大手ベンダーも入札に参加し、我々としてはじっくり時間を掛けてかなり慎重に調査し製品の選定を進めてきた。しかし、高コストで高信頼性、というのが誰にでも出来ることだが、今回の案件のように、限られた予算で大容量、高速且つ高信頼性のストレージを導入しなければならない場合、自ずと選択肢が限られてくる。そうした中で、富士通とニューテック製品が仕様だけでなく、われわれが当初目指した『オープン且つフレキシブル』なシステム構想ともぴったり一致し、とても満足している。」(農林水産省農林水産研究計算センター システム専門官 江口 尚 様談)。
又、最近何かと話題の多いIDEベースRAIDの信頼性についても、根本的発想の転換が必要と指摘されました。「トータルのドライブ数が1000近くにも上り、予備機だけでも4台以上用意してあるものの、データ性質上、そもそも一部のディスクに対し負荷が集中するようなアプリケーションでない上、大容量が進むハードディスクはいずれ壊れるものだとの前提の下で考えれば、エラーログの表示や障害通知機能、リカバリー機能さえしっかりサポートされていれば、IDEであろうがSCSIであろうが、全く意識もしない。」と言い切ります。実際、システム稼動開始から、この原稿が執筆された2月末までの約2ヶ月の稼動期間中、一度も障害発生したことがないとのことです。
「オープンマインドで小回りの利くストレージ専業メーカとして常にユーザーの声に謙虚に耳を傾け、愚直なまでに良い製品作りに拘るニューテックの姿勢に共鳴を覚えるユーザーは私一人ではないはず。その姿勢を保ちつつ、作り手と使い手双方にとってハッピーな製品をこれからも作り続けて欲しい。」(農林水産省農林水産研究計算センター システム専門官 江口 尚 様談)。
※富士通株式会社様ホームページにて、Confidence ATAII 2U FCタイプ検証事例が掲載されました。
http://primeserver.fujitsu.com/primepower/pwc/rov/newteck/
(2003/7/1)