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九州大学応用力学研究所

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ニューテックを選んだ理由

EvoltuionII SATAを利用したシミュレーション解析システム

矢木教授、鵜野教授、竹村助教授

九州大学応用力学研究所は1951年に設立され、1997年に「力学に関する学理及びその応用の研究」を目的として改組され全国共同利用研究所となりました。力学を基礎とした「流体および材料に関する先端的研究」、「地球環境の解明と保全を目指した大気海洋中に生起する諸現象の研究」、さらには「核融合プラズマと炉材料開発に関する研究」を、21世紀の人類に重要な課題である「地球環境問題とエネルギー問題の解決」の視点から取り組み、社会に貢献しています。
ニューテックでは、海洋大気力学部門の鵜野伊津志教授、竹村俊彦助教授、高エネルギープラズマ分野の矢木雅敏教授、伊藤早苗教授の研究室を中心にニューテック製「EvoltuionII SATAシリーズ」を始め多くの製品を導入頂いております。両研究室の研究において、ストレージは必要不可欠な研究資産であり、研究資産の有効活用を促進するため、高度なBad Blockリカバリ機能を搭載しているニューテックストレージの採用を頂いております。

鵜野・竹村研究室では、『アジア域の急速な経済発展に伴う大気汚染物質の排出増による越境大気汚染が、解決すべき重要な大気環境問題として認識されてきています。アジア域で発生する黄砂や大気汚染物質は偏西風やそれに重畳する移動性高低気圧波動に伴って輸送されます。研究では、アジア地域を主たる対象とした3次元大気化学輸送モデルを高度化し、汚染物質の輸送過程を高精度し、物質輸送過程を再現・予報できる「化学天気予報システム」の開発に関する研究をしています。このシステムは、気象の変化に伴う人為起源・自然起源の物質の大気中の輸送過程を高い精度で予測する事が可能であり、国際共同特別観測や酸性雨などの越境大気汚染に係わる研究などに広く活用しています。

エアロゾルによる大気混濁度

また、大気中のすす・硫酸塩・砂漠起源土壌粒子といった浮遊粒子状物質(エアロゾル)の地球規模の動態や気候に対する影響を評価するために、SPRINTARSというモデルを開発しています。将来の気候変動を高精度で予測するためには、温室効果気体だけではなく、エアロゾルによる太陽放射の散乱・吸収やエアロゾルの雲凝結核の役割を考慮しなければならないことがわかってきました。SPRINTARSのシミュレーションは、2007年発行の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次報告書に貢献しています。』

EvolutionⅡ SATA RAID

この研究において、ベストシステムズ社製の高性能なクラスターマシンを利用して、シミュレーション結果を保存するために、昨年来より過去のストレージ資産のリプレイスを行っております。EvoltuionII SATA発売第一号機の納入が鵜野・竹村研究室でした。2004年度末からは、Evoltuion ATA DT(1.5TBと2.4 TB)を計6台、2005年度末にはEvoltuionII SATAの7.5TBのストレージを2台、2.5TBのNASを1台及びミラー専用RAIDであるDuo2Xを3台購入して頂き、研究資産の有効活用に役立てて頂いております。

鵜野・竹村研究室では、ニューテック製品の採用において、下記の点を重視しております。
(1)操作性が良く、実績があるもの
(2)安価ではあるが信頼性が高い製品の活用
(3)自社RAIDコントローラを使用した技術力の高さ
自社開発のRAIDコントローラを搭載しているEvoltuionシリーズは、ハードディスク内に発生する不良セクタ(Bad Block)のリカバリ能力に優れております。RAIDコントローラが、Bad Blockのオートパトロール機能を有しており、ハードディスクの磁気面をスクリーニングしております。またストレージが1研究室に多台数納入されるケースが増えていることから、消費電力を気にされている方が多いのですが、この要望に応え、本年3月にはRAIDコントローラのファームアップにおいて、「低消費電力モード」に対応しました。低消費電力モードとは、ホストマシンからRAIDへのアクセスが一定時間ない場合、ディスクのスピンドルモータを一時的に停止させRAIDをスタンバイの状態にしておく機能です。この機能の追加により多台数納入をしている鵜野・竹村研究室では、消費電力削減が期待されております。

プラズマ乱流による揺動温度場の断面図

矢木・伊藤研究室では、『核融合研究の進展、プラズマを用いた物質創成の多様化、宇宙天体の観測による知識の急速な増加につれて、高温磁化不均一プラズマにおける乱流と構造形成の機構解明が必須の重要課題と考えられるようになってきています。乱流と構造形成、そして実現可能な構造の中での選択則の問題は、遠非平衡状態の乱流媒質にとって普遍的な課題であり、世界中で爆発的に増大しつつある知識や情報を総合的な理解へと展開することが強く求められています。本研究では、高温磁化不均一プラズマについて、乱流と構造形成の機構を解明し、自律的構造の遷移と選択則を得ることを目的としており、理論解析・シミュレーションおよび実験研究を統合することによって、検証された法則の定式化をめざしています。』

EvolutionII SATA NAS+RAID

矢木・伊藤研究室においては、ビジュアルテクノロジー社製の高性能なクラスタマシンを採用しており、シミュレーション結果を保存するためにEvoltuionII SATAシリーズの2.5TBのNAS及び7TBのストレージを導入して頂いております。(LVM機能の活用により9.5TBのストレージシステムとして認識/1パーテーションあたり2TB)
矢木教授は、ニューテック製品の採用において、下記の点を重視しております。
(1)高度なBad Blockリカバリ能力機能
(2)安価で信頼性が高い製品
(3)Linuxをサポートしている
EvoltuionII SATAは、オープン系のメジャーなLinuxをサポートしていることが強みであり、矢木教授の機種選定においては大きなポイントとなりました。鵜野・竹村研究室と同様、高度なBad Blockリカバリ機能、ストレージの設定の容易さ、ハードディスクがクラッシュした際にディスクフォルダが赤く光る視認性の高いLEDとハードディスクホルダーの電子ロック機能の採用は非常に高い評価を頂いております。
また、応用力学研究所では、2004年度、スーパーコンピュータのリプレイスに伴い、スーパーコンピュータからのバックアップ用途に、ニューテック社製「Preservation NAS 8TBモデル」を導入頂きました。

矢木教授からは、①「Preservation NASを利用したスーパーコンピュータからのバックアップに時間を要しているため、低価格にてSAN環境におけるバックアップスピードの高速化」、②「クラスター・システム接続のEvoltuionII SATAシリーズでは、1ボリュームあたりの容量の無制限化」のご要望を頂いております。但し現状では、OSメーカとSCSI規格の変更が必要となっております。いわゆる2TB越えと呼ばれている「64bit LBA化」については、本年3月のEvoltuionII SATAの大幅なRAIDコントローラーファームアップに伴い、対応を致しておりますが、現在、64bit LBAに対応しているOSはWindows 2003のみとなっております。
鵜野・竹村研究室では、ストレージの静音化とリプレイスをした際のデータ移行の簡素化のご依頼を、ご要望としていただいております。
大規模シミュレーションから得られる大量のデータを保存するために安価で信頼性の高いストレージが求められています。

(2006/6/23)

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